今回の検証結果(先に結論)
- 対象:3店舗(A店・B店・C店)、合計60件のデータ
- 手作業(Before):約17分
- Claude Code 初回(仕組みの構築込み):約7分
- 仕組み完成後の2回目:約10秒
- 転記結果:60件すべて正常に転記、合計金額も手作業の結果と一致
導入
「複数の店舗から届いたデータを、1つの集計シートにまとめる」——事務作業をしていると、こういう地味な転記作業に意外と時間を取られていませんか。
今回は、プログラミング未経験の筆者が「Claude Code」というAIツールを使って、この転記作業を本当に自動化できるのかを実際に検証してみました。結果は、手作業で17分かかっていた作業が、Claude Codeで仕組みを構築した初回は7分、そして一度仕組みができた後の2回目以降はわずか10秒でした。この記事では、その手順と、実際につまずいた点も含めて、包み隠さず紹介します。
今回検証する内容
- 対象業務:3店舗(A店・B店・C店)の日報データを、本部集計シートへ転記・集計する作業
- データ量:各店舗20件、合計60件
- 使用ツール:Googleスプレッドシート、Google Apps Script(GAS)、Claude Code
- 検証者のスキル:プログラミング未経験
- やりたいこと:3店舗のデータをまとめ、店舗名は自動で入れる、金額(数量×単価)も自動計算する
手作業でやってみた(Before)
まず比較のため、実際に手作業で転記してみました。
3店舗分のシートを見ながら、本部集計シートに1行ずつ「日付」「店舗名」「商品名」「数量」「単価」を入力し、金額(数量×単価)を計算して入力する、という作業です。コピー&ペーストは使わず、すべて手入力で行いました。
結果:60件の転記に約17分
Claude Codeで自動化した手順
① 実際にClaude Codeへ最初に送った指示文
まず、専門用語を使わずに、やりたいことをそのまま伝えました。実際に伝えた内容は以下の通りです。
やりたいこと:
A店・B店・C店のデータを、
本部集計シートへ自動でまとめたいです。
店舗名は元のシート名から自動で入れてください。
金額は「数量×単価」で自動計算してください。
私はプログラミング初心者です。
Google Apps Scriptを使って実現する方法を、
初心者でも迷わないように1ステップずつ案内してください。
② 実際に生成されたGASコード
Claude Codeとのやり取り(シート名の確認、実行方法の確認など)を経て、以下のコードを提案してもらいました。これは実際に動作したコードそのままです。コードの中身を完全に理解できなくても、指示された通りに進めれば問題ありませんでした。
function updateHonbuShukei() {
var ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
var stores = ['A店', 'B店', 'C店'];
var summarySheet = ss.getSheetByName('本部集計');
var lastRow = summarySheet.getLastRow();
if (lastRow > 1) {
summarySheet.getRange(2, 1, lastRow - 1, 6).clearContent();
}
var outputRows = [];
stores.forEach(function(storeName) {
var sheet = ss.getSheetByName(storeName);
var data = sheet.getRange(2, 1, sheet.getLastRow() - 1, 5).getValues();
data.forEach(function(row) {
var date = row[0];
var productName = row[1];
var quantity = row[2];
var unitPrice = row[3];
var amount = quantity * unitPrice;
outputRows.push([date, storeName, productName, quantity, unitPrice, amount]);
});
});
if (outputRows.length > 0) {
summarySheet.getRange(2, 1, outputRows.length, 6).setValues(outputRows);
}
}
③ Apps Scriptに貼り付けて実行
スプレッドシートの「拡張機能」→「Apps Script」を開き、上記コードを貼り付けて保存。「実行」ボタンを押すだけです。
④ 初回権限承認で初心者が戸惑ったポイント
実行すると、「このアプリは Google で確認されていません」という画面が表示されました。これはエラーではなく、自作のスクリプトを初めて実行する際に必ず出る正規の権限承認の手順です。とはいえ、初めて見たときは何が起きたのか分からず戸惑いました。「詳細」→「(プロジェクト名)に移動」→「許可」と進めば問題なく先に進めます。
初回の結果:7分
要件を伝えてから、コードを貼り付け、権限承認を済ませ、実行して結果を確認するまで、約7分でした。手作業の17分と比べて、約59%の短縮です。
60件すべてが正しく転記され、金額の合計も手作業で計算した結果と一致していました。
2回目の結果:わずか10秒
一度スクリプトを作ってしまえば、次からはどうなるのか。A店のシートに新しい売上データを1件追加し、Claude Codeへの新しい指示は一切せず、Apps Scriptの「実行」ボタンをもう一度押すだけで試しました。
結果:わずか10秒で完了。追加したデータも正しく反映され、店舗名・金額の計算も問題ありませんでした。
Before / After 比較表
| 項目 | 結果 |
| 手作業(Before) | 約17分 |
| Claude Code 初回(After) | 約7分(約59%短縮) |
| Claude Code 2回目以降 | 約10秒 |
| Claude Codeへのやり取り回数 | 体感で5回程度 |
| 転記結果 | 60件すべて正常、合計金額も手作業と一致 |
| スクリプト自体のエラー | なし |
初心者がつまずいた点
- 実行時に表示される「このアプリは Google で確認されていません」という画面。エラーではなく正規の権限確認手順ですが、初めて見ると戸惑います。
- それ以外の場面では、スクリプト自体のエラーは一度も発生しませんでした。
実際に使って感じたメリット
- 2回目以降が圧倒的に速い:一度仕組みを作ってしまえば、10秒でデータをまとめ直せる
- コードを理解できなくても完成できた:やりたいことを日本語で伝えるだけで、コードそのものはClaude Codeにおまかせできた
- やり取りの回数が少なかった:体感で5回程度のやり取りで完成した
注意点
- 今回のスクリプトは「実行するたびに本部集計シートの内容を作り直す」仕様にしています。もし本部集計シートに手動で追記したデータがあると、実行時に消えてしまうため注意が必要です。
- 今回はシンプルな5列構成のデータでした。実際の業務でフォーマットがより複雑な場合は、Claude Codeとのやり取り回数がもう少し増える可能性があります。
- エラーが出た場合は、エラーメッセージをそのままClaude Codeに伝えることで解決を進められます(今回はスクリプト自体のエラーは発生しませんでした)。
どんな人に向いているか
- 複数のシートやファイルからのデータ転記が定期的に発生する事務職の方
- プログラミングは分からないが、自動化を試してみたい方
- Google Apps Scriptに初めて触れる方
まとめ
プログラミング未経験の状態からでも、Claude Codeに日本語で要件を伝えるだけで、スプレッドシートの転記作業を自動化できました。手作業17分だった作業が、仕組みを構築した初回でも7分、そして仕組みが完成した後の2回目以降はわずか10秒。
検証前は「もっとエラーが出るかと思った」というのが正直な予想でしたが、実際にやってみると意外とすんなりできた、というのが率直な感想です。すべての作業を自動化できるとまでは言い切れませんが、今回のような定型的な転記作業においては、非エンジニアでも十分に恩恵を受けられる結果でした。

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